転職成功者インタビュー

三菱ケミカル株式会社
山下由香さん(仮名・設備保全) 34歳

四日市で叶えた、技術者としてのキャリアと家族とのゆとりある暮らし。

大学院で化学工学を専攻し、製鉄会社で機械設備設計に従事した山下さん。結婚を機に三重県へ移住し、名古屋市内の建設コンサルタント会社に再就職したものの、片道1時間半の通勤と多忙な業務が重なり、夫と過ごす時間を十分に取れない日々が続いていた。

そこで、地元密着型の転職支援会社リージョナルキャリア三重に相談。「四日市の車通勤30分圏内」という軸を定め、地元で技術者としてのキャリアを継続できる道を探した。

担当コンサルタントによる求人の開拓を通じて出会ったのは、三菱ケミカルの設備技術職だった。技術者としての誇りと夫婦で過ごす温かな夕食の時間。その両方を手にした山下さんに転職活動を振り返ってもらった。

※本記事の内容は、2026年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで103日間

転職前

業種
建設コンサルタント
職種
機械設備設計
業務内容
上下水道施設の機械設備設計

転職後

業種
製造業(化学)
職種
設備保全
業務内容
排水処理設備の機械設備保全、更新工事の発注・予算・安全管理

地元密着の転職コンサルタントが、求人の出ていなかったポジションを開拓。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

三菱ケミカルの東海事業所で排水処理設備の機械設備保全を担当しています。事業所内のすべての排水が集まる設備で、機器や配管の更新工事の発注、予算管理、安全管理といった業務を担っています。

この排水処理が止まれば事業所内のすべてのプラントが稼働できなくなるため、責任の重い役割だと感じています。トラブルを未然に防ぎ、設備を長く健康に動かし続ける、いわば「工場のお医者さん」のような存在で、日々誇りを持って取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

大阪府出身で、大学院では化学工学を専攻して工場排水の水質浄化に関する研究をしていました。修了後は兵庫県にある製鉄関係の企業に就職し、機械設備設計の部署に配属されました。

化学系出身でありながら機械系のエンジニアとして働くことになり、最初は不安だらけでしたが、先輩や同期に助けられながら泥臭く経験を積み、キャリアを歩んでいました。

そこで3年半ほど勤めた後、結婚を機に夫の勤務先がある三重県に移住しました。半年ほどは主婦として過ごし、新生活に慣れることを優先していましたが、「やはり技術者として働きたい」という気持ちが強くなりました。

そして、再就職先として選んだのは大学時代の研究分野「水」と機械設備設計が交差する職種だと感じた、名古屋市内にある上下水道の建設コンサルタント会社。東海・北陸エリアを広く担当し、四日市市内の下水処理場の機械設備設計にも携わりました。

転職のきっかけは?

一番のネックは通勤時間でした。四日市の自宅から名古屋のオフィスまで片道1時間半、往復で毎日3時間かかっていました。加えて私自身が仕事を抱え込んでしまう性格だったこともあり、夜21~22時に会社を出る日々が当たり前になっていました。

日帰りや宿泊で遠方の現地調査をして、夕方オフィスに戻ってから翌日の打合せ資料を作るような働き方が続き、せっかく三重で結婚生活を始めたのに、家にはほぼ寝るためだけに帰る状態でした。

仕事のやりがいはありましたが、「この生活を続けるのは体力的にも精神的にも難しい」と感じ、働き方そのものを見直すことにしました。

転職活動はどのように進めましたか?

前職は多忙で働きながらの転職活動は難しく、まずは退職することにして夫の理解のもとで一度心身を整えてから動き始めました。

大手の転職サイトに複数登録して経験や希望年収で検索しても、提案されるのは自宅から遠い愛知県内の求人ばかりで、地元・四日市で興味のある求人にはなかなか出会えません。「目の前に大規模な工業地帯があるのに」と歯がゆい思いをしていた頃、リージョナルキャリア三重から連絡をもらいました。

「四日市周辺の車通勤30分圏内」という軸は譲れなかったので、地元に特化した転職支援会社の存在はとても心強かったです。鈴鹿や津にはエリアを広げず、四日市の会社に絞って探してもらいました。

実は当時、三菱ケミカルは私の希望職種で公募求人が出ていませんでした。それにもかかわらず、担当コンサルタントが私の経歴に着目して「化学工学の専攻と機械設計の実務経験を併せ持つ人材」と企業側へ直接アプローチし、ポジションそのものを掘り起こしてくれました。

求人サイトの情報を眺めているだけでは、絶対にたどり着けなかった出会いだと思います。

今の会社に決めたポイントは?

応募を決める前の段階で三菱ケミカルが設けてくれた「カジュアル面談」が大きな決め手になりました。採用担当者から丁寧に会社説明を受けた後に車で広大なプラントを案内してもらえ、ショールームで製品の説明も受けました。

最後は電気と機械、それぞれのグループリーダーとじっくり話せる時間を設けてもらい、気がつけば私一人のために合計2〜3時間、5〜6名の社員が時間を割いてくれました。

技術系女性社員も同席して、「プラントエンジニアの世界でも女性が当たり前に活躍している」と知れたことや、勤務地が固定される制度について詳しく聞けたことも、四日市に腰を据えて働くと決めていたので安心材料になりました。

まだ正式に選考に進んでいない段階で、ここまでオープンに会社を見せ、真摯に向き合ってくれる企業はそう多くないと思います。「この人たちと一緒に働けば、きっと楽しく仕事ができる」と確信できたことが、入社の最大の決め手になりました。

「工場のお医者さん」としての誇りと、温かい晩ごはん。

転職していかがですか?

前職の建設コンサルタントは受注者側でしたが、今は発注者側に立場が変わりました。プロジェクトを上流から動かせるようになり、転職前は思いもしなかったキャリアアップを実感しています。

一方で、設備保全という領域は私にとって初めての分野です。周囲には長年現場を見続けてきたベテラン技術者が揃っていて、知識や経験の差はまだ大きいと感じています。それでも、未経験の私にこれだけの裁量と挑戦の場を提供してくれている会社には、感謝しかありません。

転職して良かったと思うことは?

何より、働き方が大きく変わりました。残業時間は会社全体で管理されていて、多くても月25時間程度で以前のように毎日夜遅くなることはありません。

会社帰りにスーパーへ寄る余裕が生まれ、遅くとも夜8時には夫と一緒に温かい夕食を食べられるようになりました。フレックスや有給休暇も柔軟に取得できるので、生活そのものに穏やかさが戻ってきた実感があります。

また、四日市で長く働けると確信できたことで、念願だった一戸建てを四日市に建てることができ、人生の大きな一歩を踏み出せました。

同じ製造業で働く夫は、内定が決まった時に「あの三菱ケミカル!」と一緒に喜んでくれました。今では「ご安全に」を合言葉に、共通の目線で仕事の話ができることも日々の楽しみになっています。

困っていることや課題はありますか?

設備保全の知識や経験の不足は毎日のように痛感しています。現場でトラブルが起きた際にベテランの先輩方は「あそこが怪しい、こう直そう」とすぐに判断でき、経験の差を感じる場面が多くあります。

ですが、上司や同僚らから、時に厳しくも温かいフォローがあるので安心して挑戦できています。せっかくチャンスを与えられているので、経験不足を言い訳にせず、地道な努力を積み重ねていくしかありません。

今は「高圧ガス製造保安責任者」や「機械保全技能士」といった国家資格の取得に向けて勉強を始めています。

生活面の変化はありましたか?

一番大きいのは、夫と過ごす時間がしっかり取れるようになったことです。前職の平日は寝るためだけに家へ帰っていたので、平日の夜に二人でテーブルを囲めること自体が信じられないくらい幸せに感じます。

通勤も車で30分以内になり、心身ともに余裕が生まれました。マイホームも完成し、四日市にしっかりと根を下ろしたという実感があります。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私は前職を4年という比較的短い期間で辞めていて、転職活動を始める前には、半年ほどのブランクもありました。最初は「こんな自分を受け入れてくれる企業はないのでは」と不安でいっぱいでした。

でも、自分の可能性を信じて企業に直接掛け合ってくれるコンサルタントに出会えたことで、道は拓けました。女性であることやブランクは、今の転職市場で必ずしも不利にはなりません。

もう一つお伝えしたいのは、企業選びでは、大手・中小の違いや、年収などの条件面だけでなく、「社風」や「働く人の雰囲気」を大切にしてほしいということです。

気になる企業があれば、選考の途中でも、内定後でも、「現場社員との面談」を打診してみましょう。こちらの熱意に対してどれだけ真摯に向き合ってくれるかで、その企業の本質が見えてきます。

「地方だからキャリアを諦めるしかない」ということは決してありません。自分の中で大切にしたい軸さえ持っていれば、信頼できるコンサルタントと一緒に道を切り拓けるはずです。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
清原 和浩

初めて山下さんとお会いした際、「四日市でキャリアを継続したい」という揺るぎのない軸と、技術者としてこれまで積み重ねてきた誠実な努力の姿勢が強く印象に残りました。

また、化学工学の専攻と機械設計のキャリアという、山下さんならではの掛け合わせは非常に貴重で、必ず活かせる場所があるはずだと確信しました。

当時、三菱ケミカル社では該当ポジションの公募はありませんでしたが、山下さんのご経歴をぜひ同社に伝えたいと考えました。結果としてカジュアル面談から選考が進み、ご縁を結べたのは本当に嬉しい出来事でした。

入社後は「工場のお医者さん」としての誇りを胸に仕事に励みつつ、プライベートでは念願のマイホームでの新生活もスタートされたと伺っています。山下さんのように、地方でキャリアと家族の時間の両方を大切にしたいと願う方を今後も全力で支援してまいります。

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